フィギュアや模型にはスケールって概念があって、縮尺の意味で使われている。
1/〇〇 スケールって感じで表記されてたり、表記されてなかったり、ノンスケールと表記されてたりする。
要はそのキャラクターを何分の一で立体化したかという基準。
べつに商品のスケールをどこに置こうが売る側の勝手なんだが、色々需要や価格帯なんかと照らして
その商品に適してると思うスケールで商品化がされているのだと思う。
可動フィギュアの場合、なんとなく 「約1/12」のスケールがパターン化され
ひとつのフォーマットとして認知され定着した感がある。
そうなった理由として大きかったのはfigmaであり、フィギュアーツの存在であろうし
今もその2シリーズは、その辺のスケールを基本的には踏襲していると思う。
が、スケールと言っても、それほど厳密に守られてるわけでもなく
商品によって人形の大きさは様々に違っている。
作品上で身長が設定されてないキャラクターも居るだろうし、作中人物のデフォルメの強さ、弱さもそれぞれ違っているものだろう。
出展元の作品が違えば、フィギュアのスケール感が違ってる事も多く、別作品のキャラクターを掛け合わせても
違和感が出るような場合も多々ある。
こうした場合の違和感の正体は、基本的には頭部の大きさの違いであると思える(その次に手足の大きさ)。
直立姿勢での身長が、原作で設定されてる数字と比べてどうとか、そういう細かい話よりも
単純に頭部の大きさの違いが大きいと同じ世界の人間として見え辛い。
頭部が小さいと違和感になり、大きいと着ぐるみと並んでるように見える。
可動フィギュアはその名の通り体が可動するのが良さであり特長であって、
他のフィギュアと絡めて遊ぶ事も醍醐味のひとつである。
細かな身長の違い等はポーズを取れば違和感ごと紛れていく。
脚が曲がれば身長も変わるので。
が、頭部の大きさが違い過ぎるとどうにもならない。
実質、共演不能ということになる。
せっかくスケールを1/12の前後で展開するなら、1/13に寄ったり、1/11、1/10に寄ったりするのでなく
ある程度の頭部の大きさを定めて、それを基準に商品を製作していった方が
作品や製品を跨いだ遊び方を可能にし、プレイバリューを高める事になるし
それぞの製品ユーザーに喜ばれ、結果的に商品も売れるようになると思うのは
自分の思い違いであろうか。
そのキャラクターにとって1/10のサイズが相応しいと思うなら、そういうサイズのシリーズと明確に切り分けて展開していく方がユーザーにとっては分かりやすい。
製品の現物を見ず、発売前に予約して買う事が当たり前の可動フィギュアという媒体では
中途半端に1/12の枠を意識しながらも、そこから微妙に外れた商品を販売していく事は
時として客の意に沿わない物を 売りつけてしまうという事態になりかねない。
1/12スケールだと思って、他キャラクターと絡めようと思って予約したのに、届いたら1/10に近かった。ガッカリ。
というのはなんとも悲しい話である。
こういう事を避けるためにも、ある程度の頭部の大きさを統一して製作し、販売していくという事を
なんとなく望んでみたい。
べつになんとなくでいいんですよ? 並んで違和感が出過ぎないくらいのレベルで。
まあ好きに作ったらいいんですけど。